子育て実験中

忙しくて大学休学中の長男、勉強好きすぎて高専2年2回目を中退してゲーム三昧の次男、参考にならない兄2人を見てモヤモヤの高1女子、3人の個性を活かした分野を模索、どの育て方が未来を切り開くか?実験中!

攻める夢

かーちゃんは今、二次試験に向けて勉強中だ。

本当に一次試験は大変だった。かーちゃんが挑んでいるのは建築士2級の資格試験。受験資格を持っていなかったかーちゃんはまず、最短でその受験資格を持つために、2年間夜間の専門学校に週1で通い、コロナで卒業式はなくなったものの無事に終了。卒業を待たずに平行して昨年12月から7月の一次試験まで予備校にも週1で通い、専門知識を詰め込んだ。何よりキツいのが週に100〜150ページずつの丸暗記を4教科、ゴールデンウィーク前まで毎週続けたことだった。量が多い上に、実務上携わっているわけではないので、イメージが掴みにくく、内容が多岐に渡っている。しかも教科書から確実に出題されるわけではない。やってもやっても抜け落ちて行く記憶と老眼とも闘い、毎晩頭が機能しなくなるまで勉強をしていた。ゴールデンウィーク明けからは過去問をひたすら解き、1日12時間以上机の前から動かない事もザラであった。最終段階ではランニングハイならず”勉強ハイ“状態に陥っていて、「もっと勉強したい!」「あと今日は3時間もできる!」と夕飯を片付けた後に嬉しく思っていたくらいだった。

f:id:manimanitan:20200801210110j:image

そんなに没頭できたのは、子どもたちのおかげである。かーちゃんの勉強中心で食事を作らない生活でも文句が出なかった。というか、次郎からはかーちゃんは自分の事で精一杯なので次郎にうるさく言うこともなく逆にありがたがられていた。

新卒で医療業界にいたかーちゃんだが、今はその業界の延長線上にいるわけでもなく、アラフィフで誰に頼まれたわけでもなく、素人がこんなに楽しい受験に挑めたのには理由がある。1つ目は太郎からの言葉「これからも俺たちのお弁当と送迎するだけでいいの?」と高校入試直前に言われ かーちゃん自身のこれからの人生を考えていいんだと背中を押してもらった。親の役割は子どもが育つのをサポートするだけではない、自分の人生を展開してもいいんだと思った瞬間だった。2つ目は49歳で皮膚がんで他界した姉の、良くなる見込みがないのがわかっていながら看病をしていた時に姉の死を待つだけに耐えられず、そのことを忘れる時間が欲しかったからだ。3つ目に大学受験の際に建築は迷った進路の1つだったので、人生100年なら後1つや2つ攻める生き方もいいんじゃないかと…そして死ぬときには満足して自分の可能性を使い切ったと思ってさよならしたいと思ったからだ。

だからまだ攻める。二次が今回無理でも、自分が納得するまで。70歳まで建築業界で働いて終の住処を自分で設計し、その後は作家を目指して勉強する。それがかーちゃんのまだ始まったばかりの夢だ!