みんなちがって、みんないい そんな子育て真っ最中

大学休学後勝手に再受験してた長男、高校5年目ゲーム三昧の次男、海外の高3女子、3人の個性を活かした分野を模索、どの育て方が未来を切り開くか?見守り中

心の距離感

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前回の次郎の内容の投稿から1年も経ってしまったので、近況報告。高校2年を3回やった次郎の高校卒業は20歳の10月。それも最低限の誰でもできる課題と数日の通学とテストに出席するだけの通信メインのN校。その濃度の薄い時間は何の意味があったのだろうと思いつつ1つの区切り。だけど周りの人たちとの比較には意味がないことを、ようやく習得したかーちゃんの思考は"次郎は好きな事を見つけて人生を歩んでいるか?"に尽きる。と同時に3人の子どもたちの成長の機会を奪わないように意図的に距離感を充分に取るように注意している。

結局高校卒業した年の大学進学活動はしなかった。兄、太郎との共同生活はもちろん改善なく、かーちゃんが一時帰国したら、自宅の掃き出し窓と食器棚にはチャイルドロックがあり、太郎の部屋のドアには鍵が追加されていた。ミニマリストで綺麗好きな太郎とやりっぱなし大好きな次郎の正反対2人の生活の苦肉の策がチャイルドロックと部屋の鍵という訳で、かーちゃんが一緒に生活していればそんな対策はいらないのになぁと、ちょっぴり罪悪感を感じざるを得なかった。太郎にそれぞれの理由を聞くと、掃き出し窓を開けっ放しで次郎が家を出ていくので泥棒が怖い、次郎は食器はあるだけ使いっぱなしで洗わないからカビて臭くなっているので使える食器を制限した。太郎の部屋は本人が居ても居なくても次郎に入室してほしくないと。

卒業しても生活は変わらず3Dプリンターで遊んだり、動画編集したり、バイクを分解して直したり、少しバイトしたり、友だちとスノボー、サイクリング、ツーリングに行ったりしてる。多少ゲーム時間が減ってるかなぁくらいで相変わらず自由気ままな次郎の生活。

そんな生活のバイトの例を挙げてみよう。次郎とよく遊んでくれる近所の先輩がスキー場のリゾートバイトに行くと言うので、次郎も一緒に行く事にしてくれた。これは一石二鳥どころの話ではない。つまり、住み込みなので家から離れてくれる…つまり太郎やかーちゃんのストレスがなくなる。きっと朝、自分で起きて?もしくは先輩が起こしてくれて?バイトをする。お金を少しでも稼いでくれる。食費も自分で払う。住む場所が提供されている。リゾートバイトはみんながハッピーになれる素晴らしい強制収容所だ!

スキー場のバイトがよかったのか今度はゴールデンウィーク前後にホテルの食堂の住み込みバイト。そうだ、雪がなくてもリゾートバイトはある!よく探した、偉いぞ次郎!と、思ったのも束の間。2週間の予定が半分くらいの日程で自宅にいるのが居場所アプリで確認できた。何があった?

恐る恐る聞いてみると料理人トップのセクハラ。あんまり話したくないとの事なので傷は広げず、バイトの辞め方のみ確認すると、バイト派遣業者に理由を伝えてから辞めてるとの事で、それならよし、飛ぶような辞め方はしていない。その職場は外国人のバイト労働者も多く、嫌な事があっても言えない環境になっているみたいで、料理長の癖をわかっている派遣側も辞めにくい外国人を斡旋してるのではとのこと…次郎もその枠か?

その次のバイトは半年期間限定の珍しい仕事。4年ごとに開催される単独無寄港無補給世界一周ヨットレースのヴァンデ・グローブに出場し完走した白石康次郎さんの船の日本でのお披露目のスタッフだ。メインスポンサーはDMG Mori「JAPAN TOUR 2025」と題したキャンペーンイベントで横浜ベイサイドマリーナ、芦屋マリーナ、新西宮ヨットハーバーなどを巡る際の船の整備を担当。白石さんの船の整備は通常フランスチームで運営されているが、船をフランスから運び組立などした後は日本スタッフが対応する。英語が話せてセーリングができて何より半年間自由な時間がある次郎に、次回4年後のヴァンデ・グローブを目指す鈴木晶友さんから声がかかった。その仕事の中で次郎曰く「セーリング馬鹿な大人たち」と知り合って、もっとものづくりや修復の技術を学びたいと思ったらしい。どうも「機械いじりをしている時に"脳汁(次郎の表現です)"が出る。それをもっとやりたい!」つまりアドレナリンが出てるって事かな?次郎が高専に行ったのはやりたい事と遠くなかった…けど、学ぶ方法やモチベーションや動機がその時にはなかったのね。どんな風に自分のやりたい事をやるか?これは願えば叶う。まずこの大切な事に気がつけてよかった。

少し話しは逸れるが、ハワイの高校を卒業して帰国し大学入学前に大学のセーリングチームに合流した花子。同部活で友達になったスウェーデンからの留学生がウチに居候しているらしい。スウェーデンでは高校を出ると一般的には仕事をするらしい。その仕事をいくつかする中で道を探してそれに学問や研究が必要なら大学に行く。だから彼女は28歳だけど大学生をしてるのは珍しくないんだと。

次郎がこの先どこで学び働くのかはわからないけれど、スウェーデンの例を聞くと次郎の生き方は珍しくない。日本の目に見えない固定概念や押し付け的な常識の中で、よく"自分探がし"ができたものだと少し関心する。いつまでも支援できる財力や時間はないけど応援はしつづけたいと思いつつ、半年の船のバイトが終わったらかーちゃんのいるハワイに数ヶ月滞在したいと言い出した次郎と仲良く生活できるだろうか?近くにいるとつい余計な事を言いそうで、心の距離感を保つように努力したいかーちゃんです。

 

親バカの証明?

太郎は20代前半の目標を「サンフランシスコ移住」にした。そのきっかけは経済産業省ジェトロが主催する起業家等の海外派遣プログラムの"J-starX"に採択されたからで、3週間のシリコンバレーの研修から帰ってきた直後だった。

理由は3つ①アメリカのマーケットは日本の50倍②日本企業が国内で成功した後、アメリカに参入しても失敗してる企業が多いので初めからアメリカで起業を目指した方がいい③たとえアメリカで起業失敗しても実績として価値がある。

学生を対象とした研修の参加者は17名、3週間の研修の最後の3.5日は200万の研修であり、世界中からこの研修を受けにやってくるビジネスパーソンに混ざって受けたらしい。もちろん研修は食費以外全て無料でそんな機会に恵まれた太郎はイイ経験だったようだ。休日には実証実験特別地域で無人タクシーに乗った動画が送られてきた。また最終の研修ではなんとかーちゃんが17年働いていた製薬会社の後輩くんが偉くなり受けに来ていて太郎と会ったという世界の狭さを感じるエピソードもあった。

太郎はシリコンバレーで今まで模索してきたビジネスプランのプレゼンを海外の投資家にした。その3ヶ月後、次の舞台を"東京ゲートウェイ"に移していた。スタートアップを応援するビジネスコンテストの3次、3000分の8のファイナリストに残った太郎ではあるが結果はそこまでだった。その後更に2ヶ月後、シリコンバレーの研修で知り合った仲間と会社創立を模索するが最終段階で解散。理由は創業メンバーに言いたい事が言いにくいから。たった3人なのに気を使わないと難しいテンポ感はスタートアップには馴染まない。そう判断したらしく今は1人で起業の準備をしている。それも業務内容を大幅に変えて。

たった半年の出来事だが中身は濃いのだろう。ただ1つ付け加えるとしたら、2度目の休学に肯定的な態度の太郎「いやぁ、休学しなかったらここまで出来なかったよ」との一言に、どのように返せばイイか全くわからないかーちゃん。今何年生だっけ?学校を続けるつもりはあるの?と疑問はあるものの楽しい事を自由に模索しているこの時間はプライスレスで宝物だと信じたい。そしてそれを寛大に見守っているかーちゃんが親バカではなく寛大で先見の明があると証明しておくれ!

 

トンネルの出口で渋滞中

「俺は人と会わないとダメだ」5年間のトンネルの出口が少し見え始めたのか?いやまだ安心はできないが…心が動きはじめている次郎は人と出会うために大学を目指すと言う。

ハワイのコミュニティカレッジも宿題が嫌だと言って1ヶ月もしないで勝手に通わなくなり、昼夜逆転ゲームの世界に滑り込むように生息していった。日本でも海外でもやる事は変わらず環境を活かせないなら日本に帰ってバイトした方がいいと4ヶ月間で帰国するも1ヶ月に3回くらいしかバイトに行かない生活。しかもミニマリストで綺麗好きな太郎と自分のペースで散らかし放題の次郎の2人暮らしは合わず1ヶ月もせずに次郎はジジババの家にお世話になりはじめた。が、しかし昼夜逆転・自由奔放の次郎と規則正しい老夫婦の生活も合うわけがなく、何度も話し合いをするも老夫婦の健康維持が保たれない悲鳴で3ヶ月が精一杯だった。仕事を辞めたかーちゃんが次郎の面倒をみればイイと太郎の叫びももっともなのだが、出張の多いとーちゃんにハワイの高校満喫中の花子を任せる事はできない。家族の誰かの犠牲で成り立つのは無理があり、次郎の選択肢はなくハワイに戻るしかない…そう突きつけた時にようやく少し認識をし始めた。「そんなにみんな大変なの?」おいおい、今までずっとその話を"家族会議"と称してzoomやホテル缶詰で次郎をどうするかを家族一同話し合ったじゃありませんか?〜ご理解されていませんでした?結局健康問題からジジババ宅から即退去し 最低限の共同生活マナーの実行を条件に太郎との2人暮らしに戻った。

 家族がどれだけ次郎と一緒に暮らすのは大変なんだと話しても伝わっていなかったので、家族の次郎理解を客観的にするために第三者に診断をしてもらう事にした。薄々気付いてはいたが認めたくなかった次郎をかーちゃんの一時帰国の時に病院に連れていったのだ。自己分析好きの次郎は通院を嫌がることなく詳しい診断のために数回通いそれは3ヶ月が要した。結果はタイミングよく かーちゃんの次の一時帰国に一緒に聞きに行く事ができた。ASDおよびADHD臨床心理士の先生曰く脳の使い方の特徴で、右利き左利きの違いのようなものだと説明があった。次郎はその説明に「利き手の違いには病名がないのにこうやって病名が与えられるとネガティブな印象を受ける」と、確かにそうよねと思うのに対し「ネガティブに感じさせてる要因を変えていくのは専門家の役割。右利きの多い世の中で左利きの人は生きづらく感じてしまう、その時にサポートできるよう便宜的に区分されている」…臨床心理士のなるほどの回答。分析内容はどんな占いより正確な性格分析。「そうそう、次郎って…」って思っていた事が全てレポートには書いてあった。性格や個性は脳からきているのね…と納得するかーちゃん、だから意見が合わなくても、説明しても通じない事に怒っても仕方なかったんだ。だって脳の使い方や思考方法がそもそも違うんだから。怒る作業がかーちゃんの仕事からなくしてイイって理解しただけでも価値ある診断、かーちゃんの気づきになった。サポートする施設、手帳、薬などの説明もあったが特に今は必要ないと次郎は判断した。生きづらかろうが面倒だろうが結局は世の中にシレっと溶け込んで生きていかなければならない。著名人や周りを見回せば私も含めみんな凸凹。生命の進化レベルで考えれば多様性が、また人間の発展レベルで考えれば他者との違いや違和感が成長に繋がってる。だから人は1人では生きていけず家族や友人と一緒に時間を共有している。

最近の次郎の流行りは自転車、大工、動画編集、読書、図書館通い…好きな事なら時間を忘れて身体を使って没頭する。  けど計画的にはできない。気分を優先しすぎてしまう(これは左利きの特徴で、右利きの意見ね)「大学の先生や経営者に多いです。そこに至るまでが大変だと思いますが…」と 没頭するところは特徴で強みになるところ。でもスケジュールや約束は忘れちゃうのを前提にスマホのお知らせ機能など外部媒体を活用して困らないように生きていく方法を身につけるようにするとイイと精神科医からのアドバイス。つまりは特徴を理解して活かして困り事を工夫で乗り切るしかないって事ね。かーちゃんは次郎の理解を深めても次郎自身が行動に落とし込めるまでの道のりはまだ長い。 かーちゃんができるサポートの時間もお金にも限界がある…焦らず見守るっていつまでかしらね?

「そのうち世の中はベーシックインカムになるから、その時には俺の時代だと思う。やりたい事をしてるから。やりたい事がない今のサラリーマンは大変になるよ。嫌な環境で働いて稼ぐ社畜にはなりたくない。今は働き手が仕事を選べる時代だから…」と次郎。いやいや、いささか頭でっかちな社会分析とご意見ですね、と違う観点からの話しをし始めると次郎は かーちゃんの意見は聞いてないから言わないでと言ってシャッターを降ろす。「僕は純粋だから洗脳されやすい。ゲームばかりやっている俺のことをかーちゃんは"中毒"だって言ってたしそう思いこんでしまっていたけど、本を読んでいたら 人々は"明確な基準がなくなって、激しい変化に立ち向かわずにわかりやすい指標に流れて誤魔化し思考停止してる。"って書いてあってその通りだと思う。今の世の中の変化に僕は気づき どうしたらいいかわからずに迷い僕は逃げ込んでいた世界がゲームだったってわかったんだ。中毒とは違うよ。」言葉の意味にこだわるのもASDの特徴なので、言葉選びの精度をかーちゃんは学ばなくてはならない。かつて「言葉は暴力だよ」と言う次郎の言葉の意味と深さが今になって深く刺さる。

自称アクティブニート。引きこもってないし、かーちゃんの友だちが家に来てたらニコニコしながら普通に話しをするし、図書館で会った初対面の人とでも話しが盛り上がるし、次郎の第一印象は日本でも世界でも抜群にイイ。だから大学にこだわらなくてもイイ。次郎が活かされる場所を転々とすればと思っている。次郎もそんな自分の特徴はわかっていて、ただ冒頭の 「俺は人と会わないとダメだ」と思った先が大学であり同年代の交流したいとの事だったらしい。かと言って計画的に受験勉強はできないタイプなのでAOを目指すらしいが5年間のトンネル生活で何も客観的成果のない次郎の受験は難しいと感じてる。でも先回りしてかーちゃんの考えを話しても聞く耳を次郎は持ってないのでとにかく待つしかない。次郎が納得するまでね。せっかく心が少しずつ動いているのだから…どうか かーちゃんがくたばる前に 渋滞中のトンネル出口付近から抜けられますように…世の中は君が思っている以上にワクワクする場所だよ!

 

 

 

無限ループ

大学1年をやり直している太郎。後期は週2日にぎっちり授業を予定し、後の5日は休みという。効率がいいのか?学校の特長なのか?4年で卒業するつもりがないのか?知らないがそれだけしか行かないなら授業料は5分の2にして後は返してほしいくらいだ。

スタートアップの知人から慶應っぽいと言われ「学び直し/リスキニング」の為に入学したのかと思いきや実はサークルに5つも入り本人曰く「遊び直し」のための受験だったとの事。いづれにしても休学し仕事を頑張っていたかと思いきや今度は遊ぶという振り幅が激しい。ちなみに1番気に入って行ってるのはゴルフサークル…大手建設会社を早期退職した60歳のおじ様とハンガリー医大に3年通ってた女性、25歳の2年生など経歴が面白い人材が多い。太郎は自分の想像を超える人との出会いを楽しいと思っている節がある。そんな変な人が集うところが大好きな太郎が「次は芸大を受けようかなぁ」と言い出した。絵を描いたり楽器を練習していた事など一度でもない太郎が単に興味本意「変な人と知り合いたい」と。もういいんじゃない自分探しは。もう充分いろんな人と出会ったでしょ。無限♾️ループの様な永遠大学1年生はやめておくれ。

矛盾

「だって静岡や千葉がないじゃん、ハワイには住まないよ。」

太郎の結論である。とーちゃんの仕事がハワイ勤務となり、次郎と花子もそれに伴いこの夏からついて行ってる。かーちゃんも夏休みに10日間滞在してきたが、時間差で太郎が大学の友だちと夏休みに2週間過ごして帰ってきた。

とーちゃんは「せっかくの機会だからおいでよ。ハワイ大に留学しなよ。」と誘っていたので、太郎は来年夏対象の留学選考学内審査のためTOEICテストを受けた。そしてその次の日に家族から頼まれている荷物の運び屋として成田から旅立った。時々送られてくる家族のグループLINEには、楽しんでるのかそうでもないのかわからない表情の写真の真意はわからなかった。特に何の連絡ないまま帰国した太郎に「どうだった?」という質問に対しての回答が冒頭の「静岡千葉がない」だった。そんな太郎は静岡や千葉に頻繁に行ったことがないし、魅力を語った事もない。意味がわからないなぁと思っていたら「ハワイはディズニーランドなんだよ。いわゆるみんながイメージするリゾートがディズニーのように人工的にハワイに作られているだけ。僕は作られてない自然が好き」「だからハワイには住まない。ハワイ大学にも行かない。」ディズニーランドの反対語が静岡千葉なのね?と、分かりにくいようなわかる様な説明でハワイ好きの大多数の日本人を敵にまわした太郎は最近友だちになった数人でディズニーに行く計画をしてる。え?矛盾してないかい?

学び直し リスキリング

都内のシェア暮らしを仕事が一段落ついて正味半年で実家に戻ってきた太郎、出ていったときは通学リュック1つで帰って来た時は段ボール一箱、シェアハウス退却確認も含め20分で引越し完了というから何とも身軽な一人暮らしはミニマリストの利点だろう。帰って来てからの生活は都内に行って2日間帰って来なかったり、家でオンラインでミーティングしたり相変わらず何をしてるか かーちゃんには分からない。これからどぉするの?復学?休学?退学?と聞くとDMMが運営している無料の仏初エンジニア育成機関の"42TOKYO"に興味あると言ってきた時点で、結論ははっきり出していなかったが「はい、もう1年休学ですね?」とかーちゃんは思っていた。そんな矢先、お客様とショールームで打ち合わせ中のかーちゃんの家族LINEに

「 SFC合格」の画像が送られてきた。

真意を確かめるにはそれから12時間が要した夜中の2時、太郎の帰宅を待ちきれず一度寝ていたかーちゃんが夜中のトイレに起きた時、部屋で気配を感じドアを開けたところ照明がピカピカのままお風呂上がりでベッドで寝る予定もないようなニコニコの太郎が横たわっていた。

「はい、合格の画像と、一緒に送られてきた学費の画像、振り込めばイイんですね?」と一目で分かったものの質問をせざるを得ない。

何で受けたの?いつ決めたの?いつ受験だったの?

とーちゃんの仕事の関係で家族で海外赴任し、帰国して準備なく2ヶ月で無謀に中学受験をし、高3でAOと一般受験を2学科2回ずつ、計5回お布施を積み重ねてきた学校。

最近知り合いになる人から「慶應っぽいよね」と言われるのがプレッシャーだったらしい。前回の一般受験科目は情報を選んでいたが今回は英語に変えて、ケジメをつける意味で受験したと言うのだ。

あー確かに、いつもなら10時くらいに出勤してる太郎が珍しく朝8時ごろ出て行った日か先週あった。あの時が受験だったのね?

受験準備は過去問1回のみ取り組み、英語は65%が足切りらしいが8割近くは取れるから論文は半分とれれば大丈夫かなぁと。太郎に受験問題を見せてもらいながら受験の総論を論じてもらった。論文の問題は総合政策は「知」についてで高校のIBの1年の初めにやっていた考えだったので、最近のニュースを混ぜて解答。それと比べて環境情報の論文は難しくなって関係のなさそうな論文をいくつか読んで関連させて解答するものだったらしい。

スタートアップの仕事にも疲れてたので関わる仕事は減らし、少し学生を楽しみたいらしい太郎、履修科目を見ながら何を履修しようか、サークルは何に入ろうかとワクワクしてる様子。一度世の中に出てしまったがきちんと楽しい学生生活、人生ハタチにして早くも大学での「学び直し」に軌道を戻しどっぷりハマって楽しんでもらいたいなぁと思うかーちゃんの春。

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余談だが、学費の入金は間違いがあると責任が取れないので太郎の口座に振り込み、手続きは全て本人任せ。すでに学部の教授も先輩も知り合いが多いのだが、合格が決まって3日目には早速春休みの大学に4年の先輩の案内つきで登校し、「車通学に決めた、駐車場かりようっと」着々とリスタートを進める太郎の春です。

 

たまご

たまごの形の様に少し楕円で、ためらいのない安定した曲線は銀色で、たまごの右下斜めに何となくわかってるくらいの崩れた字で書かれた「落合陽一」そのサインが我が家のダイニングにやってきた。

 

ここに至るまでの経緯と人のご縁ときっかけを丁寧に話しをしよう。

遡る事3年前、かーちゃんは地域の自治会の役員をしていた。肩書きは防犯部長、地域の部員と隔週土曜の夜に住宅地を歩いて見回りと地域で設置した防犯カメラの管理をしていた。高齢化している地域では かーちゃんくらいの年齢は働き盛りだから、地域のボランティアになかなか参加できないものだが、会長始め現役バリバリが半数を占めるバランスの良い自治会である。その時に同じく役員をしていたYさんとは子どもの学年も違い縁がなかったのだが自治会の活動を通し知り合いになり、我が家に工具を借りに来た時に重たい工具をYさんの車に運ぶのを手伝ったのが太郎だった。プログラミングができアプリを作れる太郎を軽く紹介して以来Yさんの所蔵するイマココラボの方と交流しアプリ作成の仕事を依頼されるようになった。また同じ住宅地に住む とある大学の教授にもYさんを通して知り合いになり、太郎はその先生の大学に遊びに行かせてもらい、そこで知り合った学生が主催するアントレプレナーの講演会に起業を目指す学生の立場と言う立場で登壇依頼されたらしい。数人の登壇者の中で、のちに太郎と一緒に事業プランを作成し2022年経産省の次世代のイノベーターの育成プログラムの"未踏アドバンスト"に採択されたビジネスのパートナーあゆさんと知り合う事となる。

時間軸で言うと近所のお付き合いから あゆさんと知り合うまで2ヶ月、そこから5ヶ月で未踏に採択され、そこから1ヶ月で"未踏"出身の先輩の落合陽一さんに呼ばれて筑波大の研究室に行き、ウチにサインが飾られるようになった。

かーちゃんも知らなかった"未踏"は一般的には知られてないと思ってるが、実は結構素晴らしい取り組みを経産省がしている。簡単に言えば日本のイノベーターがイノベーターの卵を見つけ育てるプログラムだ。わかりやすく言うと音楽のスター誕生オーディションをやってそれに受かった感じで、それの新規I T産業部門とでも言えば伝わるだろうか。また、賞金は国が出してる最高金額で採択されると最高1000万がその事業の人件費として支払われる。つまりアイデアが斬新でI Tで世の中にイノベーションを起こせるような開発を期限付きで後押ししてくれるのだ。またサポート体制がゴージャスで太郎のメンターはCNNが「世界を変える8人の天才」に選出しているロボット研究の第一人者の阪大の石黒浩教授、特許や資金調達などの観点から弁護士や税理士、スタートアップに関する講義などなどがある。2000年から22年間、現在卒業生は2000人、学閥のように未踏出身者ネットワークもある。

半径200mの近所付き合いから1年、太郎の拠点が渋谷なので1人でシェアハウス暮らしを始め、名古屋、大阪の出張があったり、知り合いの輪が広がっている。未踏のプロジェクト以外にもソニー関連会社のプロジェクト、音声コンテンツのプロジェクトでも働きつつ太郎のスキルを独自で高めている この"たまご"はまだ19歳…今年も指数関数的な飛躍を期待する。