かーちゃんの育児書はいわゆる巷のビジネス書だ。ビジネス書が育児書になる理由はいくつかあるが、1つにこれからの未来の姿が透けて見えてくるからだ。そこから想像する未来に子どもたちの生活があり、かーちゃんが生きてきた今までとは明らかに違う時代に生活していくのがわかる。
産業革命以降最大の進化をしている渦中で、過去の経験や風潮で子育てをするのはリスクでしかない。だからと言って周りと同調しない子育てを選択する怖さもわかる。多数の子どもたちが小学3年生から塾に行き受験をする。塾の成績の順位が学校の中のカーストにつながり、塾に行ってない子どもの居場所がない。仮に進学校に進み大学受験をするなら、みんな東大を受けるので、行けなかった場合は同窓会に行けない。とか、いやいやウチの子はそこまでのレベルじゃないけどそれなりに…と思っても結局一緒の事で“そっちの方向”を子どもに与えてしまうのだ。
そんな環境が子どもたちに良いわけがないのに、それがわかっているのに世の母親はその子育て方法から自分だけ抜け出す事が怖いのだ。
でもそうやって悩んでいる母親にあえて言うなら「子どもを見よう!」だ。もちろん“そっちの方向”が好きだとか、やり方が子どもに合っているなら堂々と選べばいい、それも1つの選択肢だ。でも親としてどうやって子どもの将来を導いていけばいいかわからないなら無駄な事を考えずに子どもの判断に委ねる方がまだマシだ。というのは親の人生の歩み方は一切参考にならない速さで時代が変化していて、それを覚悟を持って認識していないのなら、柔軟な感性を潰さない方がいいに決まっているというのは言い過ぎだろうか。
という事で我が子は三人三様、考える力や物の見方を鍛えたい太郎はIB、考えて手を動かし物づくりをしたい次郎は高専を目指し、暗記力のある花子は従来型の女子校へ進んでいるが、それが彼らにとって“1番似合う場所で負担がなく特長を伸ばせる場所だ”と思って今はその場にいる。教育に正解も勝ち負けもない。あるとすれば、その子に合っているかどうかだ。だから周りの子どもでも世の中の風潮でもなく「子どもを見よう!」なのだ。親の迷いの答えはそこにしかない。
そう考えるかーちゃんは番組公開収録に行ってきた。 今日のテーマは「成功するリーダーに共通する思考とは」「日本のものづくりは生き残れるか?」という超ビジネスっぽい話題だったけど、子育てにつながる発想はないかと考えながら聞いていた。かーちゃんもアップデートしないと自信を持って子育てができん。それにしても大人の対談って面白い。ためになる、最高のご馳走でした!
NewsPicks 2020/2-3ごろ放送予定
ゲストスピーカー
山口周(独立研究家/著作家/パブリックスピーカー) 藤原和博(教育改革実践家) 楠木建(一橋大学大学院教授) 各務太郎(建築家/デザイナー/コピーライター/株式会社SEN代表) 明石ガクト(一橋大学大学院教授)